エントロピーとシントロピー
2018年 09月 09日
先日、「シントロピードラマ」(キム・ヨンギル著・ツラノ出版)という書物を友人牧師から戴き読んで恵みを得た。
1864年ドイツの物理学者クラウジウスが最初に「エントロピー(Entropy)」という用語を使用し、物質界が無秩序の状態へと崩壊していく法則を「エントロピーの法則」(熱力学第二法則)として提唱した。
(進化論は物質の自然な秩序化を唱えるため、エントロピーの法則によって成り立たない)
ところが、自然の中でも「生物」はこのエントロピーの法則に従わない。
生物の中では誕生と成長と共に明確な秩序体型が出来るのを私たちは観察する。
エントロピーの反対の現象を説明する用語として「シントロピー(Syntropy)」という言葉を、ノーベル生理学・医学賞を受賞したアルベルト・セント・ジェルジ博士が用いたそうだ。
初めてシントロピーという言葉を知った。シントロピーはDNAによるものだろう。
人間が罪を犯して堕落した以降、文明は神本主義から人本主義→合理主義→物質主義→現世主義と堕落していった。
宇宙もやがては燃え尽きて、運動が止まってしまうという崩壊へ向かっている。
その中で、神はこの世界に失われた秩序を回復させるため御子を遣わされた。そのために私たちの中に働かれる。
それを著者は、「神のシントロピードラマ」と表現した。
著者のキム・ヨンギル氏は無神論の科学者だった。
NYの工科大学時代、クリスチャンであった女性とお付き合いし教会へ導かれた。
やがてNASAルイス研究所に勤務。NASAの中で毎週火曜日昼食時に開かれる祈祷集会に先輩に誘われ参加。
前途有望で優秀な先輩の科学者たちが集まって聖書を学び、主を賛美して祈る姿に大きな衝撃を受けた。
しかし聖書の奇跡が信じられず、一時キリスト教から離れてしまう。すると心の安らぎが消えてしまった。
その間も自分のために断食し、祈ってくれていた人がいたことを知り、もう一度聖書に向かう。
聖書の預言は新約時代に成就していることを知り聖書を信じるようになる。
そしてある信仰書を通し、福音が理解でき救われた。
その後、創造論の講義を通して福音を伝えるようになり、韓国の韓東(ハンドン)大学の総長に導かれた。