人気ブログランキング |

2012年 04月 05日 ( 1 )

出生前診断と中絶

出生前診断で胎児の異常がわかったことを理由にした中絶が、2005~09年の5年間で少なくても6000件と推定され、10年前の同期間より倍増していることが、日本産婦人開会の調査でわかった。 
 ダウン症、水頭症などを理由に中絶したとみられるのは、1985~89年は約800件だったのが、95~99年は約3千件、05~09年は約6千件と急増していた。
 (朝日新聞 2012.04.05)


現代医学が急激に進歩し、体外受精、人工授精や遺伝子解読などができるようになった現在、生命に対する倫理につて、宗教者、医学者、社会学者、心理学者、一般の人も集まって話し合い、倫理規定を設けていく必要が急務である。この世界を生命倫理(バイオエシックス)という。

なぜ必要なのかといえば、「生命の尊厳」、「人間の人権」が、いのちの質ではかられてしまう恐れがあるからだ。すると、かつてのナチス・ドイツの「優生学」とつながる危険性がある。精神的、身体的障害のある者への差別、弱者・異常者の排除、好みにまかせていのちを複製、製造、選別することにつながる恐れがある。いや、すでに日本でそれが起こっていることを上記の報道は示唆している。

出生診断をめぐっては賛否両論あり、結局的におくなうべきだという意見と、反対意見とがあります。どちらも本人の「自己決定」による選択の重要性を指摘していますが、問題は積極派のなかに「質」を優先させる考えがあることです。

 木村利人


出生診断のいかんに関わらず、人間の生命と身体をめぐって、「人間の尊厳」と「人権」(もちろん親ではなく子どもや社会的弱者)を中心にとした討議や法制化がもっとオープンになされるべきだし、専門家だけではなく一般の方々も深い理解と認識をもつようになる必要がある。
日本はその面において遅れている。アメリカは神学者、宗教家を交え、この分野において盛んに進められている。もっともっと加速すべきだろう。
「技術」ばかりが注目され「倫理」などがないがしろにされがちな日本の傾向。よっぽど社会がにひどい結果が起こっていても、なかなか取り上げられないのは中絶の問題。胎児が人権運動をできないからだ。
「技術」は社会の幸せのために用いられなければいけない。
by nobuyori_1 | 2012-04-05 09:37 | 最近教えられたこと | Comments(0)